中国のお金

中国のお金について。
中国の通貨単位は「元」、日本と同じ「¥」記号を使用。
区別する場合は、ISOの通貨コードに習い日本円は「JPY」、
中国元は「CNY」と表記する。
彼らは対外的にRMB(レンミンビン)とも言っている。


世界には硬貨の無い国が有る。
今迄回った中ではカンボジアラオス

初め中国にも硬貨が流通していないのだと思った。
何故かというと、ラオスから入った中国南部では約1ヶ月間
硬貨を見なかったから。
でも硬貨は存在する。


なぜ見なかったか、その理由。


①彼らは財布を持たないから。
なのでポケットにお金を直接入れている。
硬貨をポケットに入れて、椅子に座ってみたり走ってみたりすると
結構な確率でバラまいてしまう。ジャラジャラうるさいし。
なので紙幣主体。


②硬貨と同額の紙幣が存在。
中国では日本での「銭」にあたる補助単位として1/10元、「角」を使用。
(厳密に書くと「銭」は1/100円だから違うのだが。)
ついでに書くと、そのまた下に1/100元「分」があり、中国銀行での両替時
には「分」硬貨まで律儀に両替してくれるが、全く使う場所が無い。
話を戻し要点を書くと、補助通貨「角」にも紙幣が存在する。
ゆえに細かい金額の支払い迄、すべて紙幣で賄えてしまう。
だから①の理由と相俟って甚だ硬貨の存在意義が薄くなっている。


まだ色々と理由はあるのだろうが、とりあえずこれ以上は浮かばず。
個人的な経験を書くと中国沿岸部の都市に出る迄、硬貨には出会えなかった。
都市部では地下鉄駅の券売機などで硬貨を使う場面はけっこうある。
また、中国人にも財布を使っている方はいるが、ちゃんとした身なりの
富裕層に限られる。


ついでに中国の紙幣、よくあるパターンをいくつか。
・みんなポケットに直接突っ込むものだからシワシワ。
・そしてなんだか煮染めたような色になっている。
・メモ書きされている。
・ボロボロで今にも千切れそう。
千切れそうな紙幣はババ抜きにおけるババなので、お釣りで
返されたときは交換をお願いする。


紙幣の肖像にはその国の政治思想が如実に反映される。
100元  毛沢東
50元  毛沢東
20元  毛沢東
10元  毛沢東
5元   毛沢東
1元   毛沢東
5角   少数民族の顔
1角   少数民族の顔
とりあえず、少数民族には気を使っている。


ところで、日本の紙幣の肖像はどういった基準なのだろうか。
10000円
選定をする委員に某大学の出身者が多いのだろうか。
5000円
女流作家、生涯お金に恵まれず。
1000円
スケコマシ。世界的にはあまり評価されておらず。


結局、こういった政治的緩さが日本の魅力なのかもしれない。


あと、カンボジアラオスの通貨について補足。
この二つの国では基本通貨の立場が「$」にとって替わられてしまっている。
本来の基本通貨、カンボジア・リエル、ラオス・キップは補助通貨扱い。
なので硬貨が無くても問題が無い様だ